わきが(ワキガ)の治療の中で、対処療法と理学療法については、「ワキガ治療」というカテゴリーの「わきが(ワキガ)の治療方法の全体像を知る」というコラムで説明しました。
今回のコラムでは、ワキガ治療のもう一つの方法である「手術療法」について説明しましょう。
対処療法と理学療法だけではなく、自分のワキガがとっても気になる人は、この手術療法についても理解を深めておいた方が良いでしょう。
わきがの手術とは
対処療法と理学療法で、ある程度体臭を抑えることができますが、それは根本的なワキガの解決にはなりません。
もちろん、手術というのは大変な決断になりますので、ワキガの対処療法や理学療法で、周りの人に迷惑をかけるような臭いのレベルでなくなればそれにこしたことはありません。
ただ、今までご紹介してきた制汗剤や脱毛では、まだどうしてもワキガが気になるという人でしたら、手術を視野に入れて、情報収集することが必要になるでしょう。
わきがの手術では、ワキガの原因となる以下の汗腺を、脇の下などから取り除くことになります。
- アポクリン汗腺
- エクリン汗腺
- 皮脂腺
これらの汗腺を取り除く手術の方法は、一つではありません。いくつもの方法があります。
-剪除法(せん除法)
脇の下の皮膚の皺に沿って、3センチほど切り、専門医が目で確認しながら、アポクリン汗腺を一つひとつ切り取っていきます。目での確認作業となるため、剪除法の手術を数多く手がけている医師によって行なわれる方が安心でしょう。過去の実績は十分に確認したいものです。また、手間がかかるため、手術費用が高くなる傾向があるようです。
-吸引法
脇を1センチほど切り、カニューレという器具でアポクリン汗腺を吸引して取り除きます。この方法は、手術の傷跡が残りにくく短時間で終了するというメリットがありますが、吸引という性質上完全にはアポクリン汗腺などを取りきれない場合があります。
-超音波メス法(キューサー・サクション法)
白内障の治療などにも使われる超音波メスですが、このメスを使うことで出血の量を抑えることができ、該当する汗腺を破壊吸引できます。 特に、腋毛を残したいと希望する男性に適しています。ただ、前項の吸引法と同様に、完全に汗腺を取りきれない場合があります。
-皮下組織掻爬法(ひかそしきそうはほう)
脇の下を1センチほど切り、片方にローラー、もう片方にカミソリの刃がついたハサミのような器具を使って、汗腺を削り取っていきます。削り取るため、術後の皮膚が硬くなったり、色が変化したりというケースがあるようです。
ここでは、代表的なわきが手術の方法をご紹介しました。
これらの手術については、専門医のホームページなどで追加情報を読み、理解を深めることがお薦めします。
その専門医の過去の実績なども確認し、自分が希望する手術方法と費用とのバランスを検討してみてください。
ワキガを気にして、精神的にまいってしまう日々が続くのは良くありません。
わきがが気にならない、あなたの素敵な生活が実現しますように!